足立の昔がたり
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ヘビになった新八大おおとり鷲神社の北きたがわ側に、ふくろのようなかたちをした低ひくい土地がある。この土地は、そのかたちにちなんで桑くわ袋ぶくろと呼よばれていた。桑袋には綾あやせ瀬川がわが流れており、そこには、昔、蛇へび橋ばしという名前の橋がかかっていた。綾瀬川は蛇橋の下を流れ、内たくみ匠橋ばしをへて、小こすげ菅御ごてん殿と呼ばれた将しょうぐんけ軍家のお屋やしき敷の近くを通っていた。そこで、大雨が降ふったときなどに、小菅御殿が水びたしになってはいけないと、綾瀬川の水を古ふるとね利根川がわ(中なかがわ川)に流すように、川の右岸に堤ていぼう防が造つくられていた。ところが、大雨が降り続つづいていた、ある夏のこと。川の上流で降った雨が綾瀬川に集まり、水かさがふえ、だく流となって川の左岸にある埼さいたま玉の大おおそね曽根(今の埼さいたま玉県けん八やしおし潮市)の村むらにおしよせてきた。��【桑袋大橋(ヘビのモニュメントとレリーフ)】花畑八丁目123

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