足立の昔がたり
129/152

125髪かみをふり乱みだしながら、母親は堤防の上をさまよい、ついには、だく流に身を投げて死んでしまった。それからというもの、村人がこの場所を通ろうとすると、大木が横たわり、それが、とつぜんヘビに変かわって、動き出すのを何度か見た。村人は、これは新八親子のせいだとおどろき、恐おそれるようになった。そこで、そのあたりにふたつの石せきひ碑をたて、二人を供くよう養することにした。すると、そのような不ふしぎ思議なできごとは、ぱったりとおきなくなったという。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です