足立の昔がたり
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142子どもたちの未来のために私は東日本大震災を受けて、「今そこ演えんげいだん芸団」という団だんたい体で東北に笑わらいを届とどける活動をしており、その中で様さまざま々な現げんじょう状を見て来ました。大きな波が流し去ったものは家や命だけではなく、祭りや歴れきし史をも含ふくむ文化そのものだったのです。また、一番の被ひがいしゃ害者だった子どもたちは、勉強したり一人でほっとする環かんきょう境の確かくほ保さえ間まま々ならない中、いまだに我がまん慢の生活をしています。過かこ去の教きょうくん訓も含めて、古い民みんわ話の中に先せんじん人の想いを伝つたえる事、未来につなぐ心が本ほんさく作に含まれていると思います。「今そこに落語と笑いを配はいたつ達する演芸団」 理事長 落らくごか語家 古ここんてい今亭駿しゅんぎく菊足立区の未みらい来のために皆みなさんが暮くらしている足立区はどんな所なのだろう。昔はどうだったのだろう。どんな人たちが、どんな風に、どんな思いで日々すごしていたのだろう。道ばたに、お寺や神社に、川や野原にその足あしあと跡を見つけることができるかもしれない。それは物語となって親から子へ、お年としよ寄りから若わかもの者へ伝つたえられてきたのです。さあ今度は皆さんが「語りべ」となる番ですよ。足立区の未来のために。 講こうだんし談師 宝たからい井 琴きんおう桜������������������ 足立区立図書館ホームページ上では、この本のデジタル画像に、プロの噺家によるデジタル音声を組み合わせて、『足立の昔がたり』を電子書籍版として掲載しております。 「人の声」による読み語りを聞きながら、ひと味ちがった「足立の歴史」をお楽しみいただけます。【音声作成に御協力いただいた方々(敬称略)】 ●講談師 宝井 琴桜 ●落語家 古今亭 駿菊●落語家 柳家 我太楼●落語家 瀧川 鯉朝●落語家 林家 たけ平●落語家 三遊亭 粋歌

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