足立の昔がたり
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槐さいかちど戸地じぞう蔵さまのいい伝つたえ 足立消しょうぼうしょ防署の裏うら通り北きたがわ側に、槐さいかちど戸地じぞう蔵尊そんの小さなお堂どうがある。なぜか、このお地蔵さまには、時代・由ゆ来らいを別べつにしたふたつのいい伝つたえがあって、どちらが正しいのか、今ではよくわからなくなってしまっている。 まず、お地蔵さまのかたわらに立てられた案あんないばん内板には、こういった話が紹しょうかい介されている。昔、このあたりは槐戸耕こうち地といい、西には富ふじさん士山・箱はこね根の山が望のぞめる景けしき色のいい農村だったという。お地蔵さまは、享きょうほう保四年(一七一九)に花はなはた畑の講こうじゅう中の※人たちが、本もとき木の石屋に彫ほらせたもので、できあがったお地蔵さまをソリに乗せて運んでいる途とちゅう中、この場所まで来たところで、なぜか急に全員の手足が動かなくなってしまったのだという。��【槐戸地蔵】梅島二丁目1035

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