足立の昔がたり
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7弘法大師は、真しんごんしゅう言宗の開かいそ祖で※ある空くうかい海というお坊ぼうさんのことだ。また大師像を井戸に沈めたのではなく、土の中に埋うめ、それを掘ほりおこした跡あとから清水が湧き出てきて、新しい井戸になった……という説せつもあるよ。※開祖↓宗教を開いた人のこと。51よろこんだ村人たちは、井戸に沈められた大師像をすくい上げて、御みえ影堂どうに安あんち置した。これこそが、厄やくよけ除大師といわれている西新井のお大師さまだ。その大師像を沈めた井戸からは、その後、清しみず水がコンコンと湧わき出て、今も加かじ持水すいと※して使つかわれている。西新井の地名は、その大師像を沈めた井戸が十一面観音をまつったお堂の西にしがわ側にあったところからおこったといわれている。※加持水↓清めはらう不ふしぎ思議な水のこと。

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