足立の昔がたり
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かわいそうなサル今からおよそ三百年以上も前のこと。ある農家が一いっぴき匹のサルを飼かっていた。そのサルはとても賢かしこく、家の人たちが田んぼや畑に出かけるとき、いつも留るすばん守番をしていた。この農家には子どもがいなかったので、サルは我わが子のようにかわいがられ、大事にされていた。サルにとって楽しい日々が続つづいていたある日、農家にかわいい男の赤ちゃんが生まれた。みんなは大よろこびして、サルも自分の弟ができたようによろこんだ。ところが赤ちゃんができると、農家の人たちの心は赤ちゃんに向いてしまい、サルはあまり大事にされなくなってしまった。サルはそのことを悲しく思い、家の人たちの目を何とか自分に向けようとしたけれど、そううまくいかなかった。そんなある日、いつものように家の人たちは、野のら良仕事に出かけた。��【猿仏塚】栗原一丁目452

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