足立の昔がたり
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鹿しかはま浜の虫切り 「かんの虫」という言葉を、知っているかな?子どもが多くかかる「夜泣なきやまない、ねられない、イライラする、ごはんが食べられない、げり、吐はきたくなる」などがおこる病気のことで、古い人は「かんの虫がおこった」といっていた。この病気を治なおすことで有名なのが、「鹿浜の虫切り」だ。この虫切りのはじまりは、奈なら良時代に行ぎょうき基というえらいお坊ぼうさんが、日本中のいろいろなところに仏ぶっきょう教を広めるために旅している途とちゅう中、鹿浜の小宮家に長い間とどまり、お世話になったことに関かんけい係があるといわれている。行基は長く世話になったお礼をと考え、とくに子どもがかかりやすい「かんの虫」にきく、特とくべつ別な薬を伝つたえた。その薬は代だい受けつがれる大切な薬となり、鹿浜だけではなく、遠い村や町で病気にかかった子どもたちも助けたそうだ。��77【鹿浜の虫切り】鹿浜一丁目5-21

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